以前、
赤マルジャンプの読み切り作品を読んでいたら、
微妙な違和感を感じる作品がありました。
登場していたのは小柄で、
かわいくて、
笑顔が素敵でな少女でした。
しかし、
実際は教師もお手上げの不良少女で、
趣味はボクシングで男を倒すこと…。
ね、違和感ありでしょ?
ギャグ漫画ではなく、
大真面目なストーリー漫画です。
周りの人が
「あんな容姿だけど、実は…」
みたいに
登場人物がみんな私と同じように感じていれば
まだましなのですが、
「ああ、またあの女か」
みたいに完全に違和感なく
受け入れてしまっているんです。
もし
「ドラえもん」で、
しずかちゃんが、
奇声を発しながら学校のガラスを
バットで割りまくって
挙句の果てには、
のびた君をぶん殴って、
倒したあとにつばを吐きかけて去って
「うぜえんだよ!」
といったらどうでしょう?
違和感ありまくりでしょ?
なぜ違和感があるかというと、
それは
「キャラの容姿と特徴が合っていない」
からです。
はっきり言いましょう。
「キャラは容姿と特徴が合っていなければいけない!」
これは、基本です。
「あんな容姿だけど、実は…」
というギャップを描きたい場合もありますが、
やりすぎてはギャグになってしまいます。
少しのギャップでも
登場人物にも驚かせないといけないし、
微妙な表情の描き分けをしなくてはいけません。
これは、
描く前の心構えであり、
技術以前の問題ですので注意してください。
極端な例を話しましたので、
「俺の作品は違う!」
と思ったかもしれませんが、
実はレベルの大小はあれ、
初心者の作品に登場するキャラの90%は
容姿と特徴が微妙にずれています。
自分の好きなデザインで
描いちゃっているんです!!
違うんです、
キャラは特徴や性格を説明するのにベストなデザイン
にするべきなんです。
その辺りは、
「ワンピース」のキャラ
を見れば分かってももらえると思います。
容姿はもちろん、
服、持っている小道具にいたるまで、
すべてが計算しつくされています。
キャラの特徴を読者に伝えるにはどうしたらいいか?
ということを極限まで考えています。
キャラの特徴とデザインが一体化してこそ
初めて説得力が生まれて、キャラが立っている
という状態になるわけです。
では、さっそくあなたの作品に登場するキャラの特徴と
デザインが100%合っているか
意識して確認してみましょう。
○今回の新人賞を獲るポイント
「キャラは容姿と特徴が合っていなければいけない!」