今回も説明的なセリフについてです。
説明的でないセリフとは、
「簡潔で、話し言葉として自然」
と言えます。
もしあなたが、
最初に思いついたセリフのまま使っていたら、
今後は推敲するようにしてください。
私もセリフは100%推敲しています。
最初にセリフを考えたら、
以下のようなポイントで修正します。
○人物の性格に合った口調、言葉か?
○短い言葉に入れ替えられないか
○削れないか
○単純な説明でなく上手く例えられないか
会話ってのは基本的に短い言葉のやり取りばかりです。
セリフが長いというだけでも問題があります。
さらっと書きましたが、
自然なセリフというのは意外に難しいものです。
実際の会話を文字ににして漫画にしたら、
思った以上に曖昧な表現が多くなって、
セリフの量だけが多くなります。
だからこそ省略が必要になってきます。
どの言葉を残して、どれを削るか。
これは、人物の動きのどれを描き、
どこを省略するのか、
という表現方法と同じ難しさがあります。
しかしながら、
上司とか先生なんかと話すときは、
無駄な言葉が増えるものです。
「なるほど」
「ああ」
などといいながら、
次にしゃべる言葉を捜し、
間を作らせない。
仲が良くない人同士の会話は一方が多く話して、
会話とならない。
いわゆる対話です。
なので、
会話と対話は区別して考える必要があります。
絵で伝えるより
言葉の方が手っ取り早く伝わるから、
ついつい言葉に頼りがちです。
しかし、
漫画という表現媒体を使うのであれば、
極端な話、
セリフなんか一回も使わずに一話作ってやる
といった意気込みが必要です。
あなたが思っているよりも読者は、
数少ない台詞から想像力たくましく
物語の背景を読み取ってくれます。
むしろそうしたいと思っているんです。
説明されるより自分で考えたいんです。
最小限のセリフで
キャラが何を考えているかを読者に想像させる。
ここが重要なポイントです。
想像を促すってことが。
既存の映画などのセリフを抜き出してみたりする事で、
自然とリズムや文字数が掴める様になるので
今すぐ試してみてください。
「ほお」とか「ふむ」
とかしか言わない主人公でも、
物語の流れから彼が何を思っているかを想像させてくれる
そんな漫画が描けたら100%新人賞は入選ですよ。
○今回の新人賞を獲るポイント
「最小限のセリフでキャラが何を考えているかを読者に想像させよ!」