さて、今回は主人公の能力についてです。
主人公を考える上で一番重要なことは特殊能力だと思います。
特殊能力なんていらないという考えもあるかもしれませんが、
漫画という題材で面白さを表現するのであれば不可欠なものです。
主人公の奇抜な能力としては、
「コブラ」での「サイコガン」
「JOJOの奇妙な冒険」での「波紋」「スタンド」
「ワンピース」での「ゴム人間」
など、数え上げればきりがありません。
そんな特殊能力ですが、注意しなければいけないのは、
必ず「読者が憧れる能力」にする必要があります。
憧れを抱くことで、読者の主人公への愛着が生まれます。
また、読者は魅力的な能力を操る主人公によってちょっとしたドキドキわくわくを疑似体験できるわけです。
そして、その読者とは普通の人を想定してください。
普通の人が憧れる能力です。
昼休みに昨日見たお笑い番組の話を必死にしているような普通の人です。
まちがっても月のおこずかいが百万円とかいう特別な人があこがれる能力ではないというところに注意してください。
「そういわれても、思いつかないんじゃー」
と突っ込まれそうですね。
考える方法として、やり易いのは「○○なのに△△」
のパターンで意外な組合せ考えることです。
空を飛ぶ、未来予知、時空の移動、読心、不死身の肉体、霊能力、瞬間移動などありがちな能力でも主人公の年齢、性別、性格などにより魅力的になります。
「子供のなのに頭脳は大人(名探偵コナン)」
「女の子なのに怪力(アラレちゃん)」
などは有名です。
普通は名推理といえば大人というのを子供にやらせる。
普通は怪力と言えば男というのを女の子にしてみる。
という逆転の発想方法です。
これであれば、突飛な能力が思いつかなくても主人公に能力をつけることができます。
気に入った能力を思いついたら、さらに細かい設定を付け加えればOKです。
○今回の新人賞を獲るポイント
「主人公の能力設定に困ったら『○○なのに△△』というパターンで考える」