さて、主人公に特殊能力を設定して安心してはいけません。
主人公のキャラや性格よりも、特別な設定ばかりに気を取られ
てしまっては読者は白けてしまいます。
特殊能力を使うことばかりが強調されて、人間らしい性格の設
定がいまいちだと感情移入できない物語になってしまうのです。
つまり、 超能力が使えるとか、何かの病気を持っているとか
「特別な能力」や「状況」ばかりを重点的に考えていると、
キャラに人間らしさが出てきません。
スパイダーマンがヒットしたのは、糸を飛ばせるとか力が強い
とかいう設定だけではなく、シャイでお調子者だという、人間
らしい部分があったからでしょう。
「おお、確かにこんな人っているよなあ」そう思ってもらえる
ような部分をキャラの性格の一部に入れたいですね。
では、人間らしさを演出するにはどうしたらよいでしょうか?
それは人間が誰でも持っている感情(喜怒哀楽)を表現するこ
とです。 何を喜び、何を怒り、何を哀しみ、何を楽しむのか。
これは個人のものと多くの人と共通するものとがあります。
だから、喜怒哀楽を少々オーバーに表現すれば、人間らしさを
出すことができます。
簡単な例としては、怒ってばかりで乱暴なキャラであれば、友
の死を誰よりも哀しむ場面を作るなどです。
清楚で可憐な女の子であれば、一生懸命スポーツを楽しむ場面
を演出することなどです。
○今回の新人賞を獲るポイント
「主要なキャラは、喜怒哀楽でさりげなく人間らしさを演出する」
