今回は人は
『自分が犯した失敗を認めない』
ものだという話です。
その心理を漫画のセリフに使うとかなりリアリティが
生まれます。
なぜなら、
「人間なら誰でも思う感情」
だからです。
誰でも思う感情を、素直に表現するのが良いセリフです。
取ってつけたような美しいセリフばかりでは、
感情移入をしてもらえません。
人は失敗をした時、
「運が悪かった 」などとつい言い訳をしてしまいます。
心理学ではこのような心理を『合理化』と呼んでいます。
一言で言えば、自分を傷つけないように
自分に嘘をつく心理なのです。
この合理化については、イソップ童話に登場する
「キツネとすっぱいブドウの話」が
よく例えに出されます。
—–キツネとすっぱいブドウの話—–
キツネがブドウを見つけ、
食べようとして飛び上がったが手が届きません。
何度試しても採れなかったので、
キツネは「あんなにすっぱいブドウは食べられない」
といって去っていく。
という話です。
ブドウが採れなかったのは、
自分のジャンプ力が足りなかったからの筈なのですが、
それを認めてしまうとプライドが傷ついてしまいます。
でも、おいしいブドウを食べ損ねたと認めると、
残念でたまりません。
そこで、ブドウをすっぱい事にして、
自分の能力不足や失望から逃げようとするのです。
合理化の心理には、
この「すっぱいブドウ」の他に、
「甘いレモン」があります。
自分の行動が最善だったと甘く評価することにより、
現在の結果に満足する心理です。
この心理の違いをわかり易い例え話で説明します。
第一志望の大学に落ちたとき、
「こういう大学はガリ勉のヤツばかりで、
友達になれそうなヤツはいないだろう」
と考えるのが「すっぱいブドウ」の心理です。
そのあと、第二志望の大学に合格して入学した時、
「大学生活が充実していて友達も沢山でき、ここに入ってよかった」
と思うのが「甘いレモン」の合理化です。
こういった合理化は、
「誰もが持っていて、無意識のうちに行っている」
ので、本人は嘘を付いるとはおもっていないのです。
合理化は、自分のこころを敗北感や劣等感から守り、
挫折を乗り越えるためには必要な自己防衛機能なのです。
だからこそ、うまくセリフに織り込んでいくと、
「あ、そうそう、俺もそう思う!」
となって、どんどん続きが読みたくなるものです。
漫画の中のでセリフでは、
『合理化』の心理を表現することも忘れないでください。
○今回の新人賞を獲るポイント
「セリフで『合理化』の心理を表現しよう!」
